2010-08-07から1日間の記事一覧

ちなみに私のワンピースは

全ての人を愛するということだと思う。旅が終わってから、なんとなく考えていた。私の歌えない岡村靖幸の曲まで歌えてしまっていた文学青年や、ハンバーガーをおごってくれたマクドの店員や、愛を教えてくれた偉大な女性や、私の夢を育ててくれたえらそうな…

夫婦でホームレス

京都駅で野宿しているとき、男女のペアでホームレスをしているのを見かけた。駅前のバス乗り場に長い椅子の列があり、そこがホームレスの寝床のひとつになっていた。もう季節は冬の一歩手前で、夜もふけてずいぶん寒い。その男女は隣り合わせで寒そうに椅子…

放浪

ホッファーは自殺未遂のあと十年に渡る放浪の旅に出る。そこで出会った人々の記述が興味深い。美しい妻と家庭を捨てた貴族の男。私も放浪の旅を思い出し、たくさんの人と出会ったことを思い出す。全ての人生は輝いていた。ちょっとずつ思い出して書いておく…

希望でなく勇気

有名な章。さすがに格式ある文章なので引用。 自己欺瞞なくして希望はないが、勇気は理性的で、あるがままにものを見る。希望は損なわれやすいが、勇気の寿命は長い。希望に胸を膨らませて困難なことにとりかかるのはたやすいが、それをやり遂げるには勇気が…

ワンピース

さっきからワンピースワンピースとお前頭おかしいんじゃないかと思われるかもしれない。しかしこれはひとつの重要概念だ。例えば堀江被告もこれを持っていると思う。人生の有限感 堀江貴文氏の人生論を読みました。おもしろかったです。 最初の方で“小さい頃…

歩くことは思考の基本姿勢

気持ちよく歩いていると、詩が浮かんできた。言葉を探す作業は、体を揺らしながら歩く動作とうまくかみ合った。 これも強く共感する。母親の胎内にいたときから感じてきた心地よい揺らぎ。生まれてからはあやしながら揺らしてくれる。人間のクロック周波数。…

人は失えない

しかし人が自ら失明の暴挙に出ることは出来ない。小指一本捨てることは出来ない。失うことで引き換えに得ようとしたって駄目なのだ。初めから失っていなければならない。だから五体満足な人間は何も出来やしない。何者にもなれはしない。初めから失っていた…

拍手

ホッファーが自殺しようとするシーン。 ビンを包みから取り出している間、熱にうなされたような思いがかけめぐる。私はビンのふたをはずし、口いっぱいに一気にシュウ酸を流し込んだ。口中に百万本の針が突き刺さったようだった。激情に打ち震えながら、シュ…

人はどこにもいない

夕方、町をぬけて図書館と食事へと向かうとき、私はうれしそうにあたりかまわず嗅ぎまわるご機嫌な子犬のように感覚を研ぎ澄ます。巨大な都市の鼓動が聴こえてくるようだ。全身の毛穴から雑踏の緊張感が伝わってくる。しかし、何千という人びとの顔に視線を…

二日目

ホッファーは若い頃に読んだドストエフスキーよりも、成熟してから読んだドストエフスキーの方が多くのことを理解できたし引き出せたと書いてある。文章のいたるところにちりばめられた芸術のトリックに気付けるようになったと。これはうなずける。 レベルが…

「エリック・ホッファー自伝」一人読書会

たっちんの紹介でエリック・ホッファー自伝を買った。朝までには読み終わるだろう。ホッファーが倉庫で働いているとき、雇い主のユダヤ人がこういった。 「ユダヤ人は初めから読み書きができたから、文字の読めないものはいないんだ。」 おのれユダヤ人、そ…