希望でなく勇気

有名な章。さすがに格式ある文章なので引用。

自己欺瞞なくして希望はないが、勇気は理性的で、あるがままにものを見る。希望は損なわれやすいが、勇気の寿命は長い。希望に胸を膨らませて困難なことにとりかかるのはたやすいが、それをやり遂げるには勇気がいる。闘いに勝ち、大陸を耕し、国を建設するには、勇気が必要だ。絶望的な状況を勇気によって克服するとき、人間は最高の存在になるのである。

希望というのは嘘をまんべんなく含んでいることが多い。絶滅収容所の中ですら人は希望を抱く。この終わり無き不況でもきっと明日はよくなると庶民は信じている。
勇気は違う。たとえ一人でも、勝ち目がなくても、真実からだけ始める。
希望は人が生み出した願望。勇気は神から与えられた使命。