ちなみに私のワンピースは

全ての人を愛するということだと思う。旅が終わってから、なんとなく考えていた。私の歌えない岡村靖幸の曲まで歌えてしまっていた文学青年や、ハンバーガーをおごってくれたマクドの店員や、愛を教えてくれた偉大な女性や、私の夢を育ててくれたえらそうなプログラマや、チョコとカロリーメイトをたくさん買ってくれた外車に乗っている女性や、汚い私に風呂を貸してくれた青年や、泡盛を教えてくれた先輩。雑談中につっぷして寝てしまった私を見守ってくれためがねの学者。村上春樹の面白さを教えてくれた若き失恋プログラマ。オレンジジュースとスイカをくれた美女や、高い時計をちらつかせる金持ち哲学者や、一緒にオッパブに行ったちょい悪プログラマと証券マン。
今窓から見える夕日がかった景色がきれいだと思えるのはあなたたちのおかげです。
世界平和だとか大それたものじゃない。誰にでも出来ること。全ての人を愛して、誰かから愛してもらう。同じ時代を生きる人びとを誇らしく思い、世界をほんの一ミリでも良くしていこうと思う心。
恐らくホッファーもこれを見つけたはずだ。だから生涯一労働者として思索したのだろう。
いつか娘にも伝えてやりたい。この世界に敵なんて一人もいない。だから歩けと。
神様はきっと暗いのがいやだったのだ。だからたくさんのろうそくを灯した。それが私たち人間なのだと。
消えそうなろうそくには火をわけてやればいい。ろうそくの火はわけたからって減るものじゃない。そしてみんなでこの星を輝かせればいい。そして神様に教えてやればいい。もう闇を恐れる必要はないのだと。