2010.08.16 18:20

荒川智則は気がつけばミドル層を担当するようになっていた。アプリの世界とは違うその緻密な世界に酔いしれた。そしてそれから二年の月日が流れた。いくつもチームを変わり、不況でたくさんの人間が首になったりしながら、荒川智則は業務に励んだ。あらゆるジャンルの技術書を買い漁り、ネットで夜更かしし、あるとき、限界を感じるようになった。そしてそこからは、絶望の日々が始まった。