2010.08.16 18:50

悄然として分厚い扉を開け、エレベータに乗り、見慣れたフロアに戻る。自分の席についてみるも、仕事をする気にはならず、「お先に失礼します」と聞こえないような声でつぶやいて席を立つ。何人かがお疲れ様ですと声をかけてくれた。なんとなく嬉しかった。今日の東京は暑い。歩く度に汗が噴出す。ハンカチで顔をぬぐいながら、荒川智則は渋谷をあとにする。荒川智則秋葉原を目指していた。