口蹄疫の件、ニコニコ動画の中継動画で赤松農水大臣に対して地元とのつながりの強い代議士が「全額補償」をしろとがなっていた。あちゃあどうせ散人がぼやいてるだろうなと思ったら案の定で笑えた。
これまで散人は農家をいじめ過ぎだと思っていたが、散人に理があるように思うようになった。
動画は熱く、感動している人も多いようだが、冷静になってみると、めちゃくちゃいってる。やはり散人が常々おっしゃっていたように、普通ビジネスをするときはしくじったら損失は全て自分でかぶるものだと思うが農家にはそういう考えがないようである。家畜が感染病で全滅なんて想定内ではないのだろうか。それくらいリスクとして見積もっておらずにやっていけているのがおかしいのではないか。リスクとして見積もれていないのはどうせ最後は国が面倒見てくれるんでしょという余裕なのだろうか。薬にしたって、共済とかやってるんだったらまとめてそこで購入してればよかったんでは。
この話にただ感動していては駄目なのではないか。全額補償ってものすごい額になると思うが全部血税から出るわけで。たぶんその額はリスク管理の出来なかった農家たちよりもはるかに多い社会的弱者を救えるはずで。動画で熱くなってる代議士を褒めちぎるコメントが散見された。おいおいあれは演技だぞ。あれだけの量の発言をそらで、手振りも交えて一箇所しか間違えずにすらすらと感情を込めてやれるわけがない。演技に対して国民が感動して血税が投下されるのだとすれば、結局これからは見てくれの良い熱い演技が出来る人の発言が全てだとなってしまう。大変危険だ。
熱い演技がネットで拡散され、マスコミで取り上げられさらに膾炙され、ルソーのいう一般意思はさらにゆがめられてしまうのか。一部の農家たちの利益を、多くの国民たちは自分たちの利益でもあると錯覚してしまった。それは間違いである。AIRとかCLANNADの頃から思っていたが、感動は危険すぎる。