仕事が終わり、家に帰り、日付がかわり、さてもう寝るかとなったとき、家族のことを思う。今のような仕事を続けていたって、今のような力では、彼女たちを幸せには出来ないと焦りを感じる。
そうすると、寝てる場合じゃないと思い、本を引っ張り出したりする。やる気がむくむくわいてきて、ビールが飲みたくなる。
ビールを飲むと、次第に眠気が増してくる。まだ数ページも読まないうちに、眠気に負けてしまう。絶対に幸せにしてやる絶対に幸せにしてやる。そんなことを頭の中でつぶやきながら一日は終わる。
気がつけば何もしないまま、半年が過ぎようとしている。
私の父親は、いつも夜は酒を飲んで寝ていた。休みの日も寝ていた。当時はぐうたら親父に見えたものだが、今ではどれだけ働きものだったか知っている。ひょっとして同じ思いだったんだろうか。