IT技術者は報われないし報われるべきではない

ITドカタの約半数「転職したい。日本のIT業界は先行き不安。」
上記はてブにこのようなコメントがあった。

技術者報われなさすぎ

大体専門性のある職種がこんなに搾取されるというのはオカシイと思うんだよねえ。

技術者の待遇が軽視されるこの国ってなんなの…

一部の特殊な信仰を持つ方々は、今生の努力によって来世またはあの世で報われるとの思いから、清貧をよしとしている。そういう方々は哀れでもないし阿呆でもない。翻って上記の人々は大変に哀れだ。がんばったからご褒美ちょうだいというのはあんまりだ。大体技術者が軽視されている国は日本だけではない。ほぼ全世界共通です。

そろそろIT技術者というカテゴリを廃止すべきではないかと思う。こいつらはそもそも技術者と呼ぶに値しない。ITer(あいたー)でいいじゃん。だって簡単だから。高度でない単純な労働に甘んじる人種は単純労働者と呼ぶべきだ。よしんば技術者と尾ひれにつけてやるにしても、現代では技術イコール生み出す力ではない。金融やマーケティングや高度な対人関係が絡み合う中で、技術というものの占める領域はだいぶ小さくなった。見えないくらいに。IT技術者が報われないのには理由があって、報われる要素が一切ないからでしかない。IT技術者の中には肥大した自己像をもてあますガキが多いようだがもうちょっと冷静になるべきだ。冷静になって何にも出来ない自分を恥じろ。恥じてこんな仕事はやめてしまえ。世の中にはもっと面白い仕事がたくさんある。介護でもいいし土方でもいいし寿司をにぎってもいい。なのにIT技術者でいるというのなら単純労働しか出来ない適応障害だということになる。

では誰が報われるべきなのか。それは哲学者や思想家である。最近中沢新一の「緑の資本論」を読んだ。衝撃だった。今サルトルの「嘔吐」を読んでいる。震えるくらい感動している。最近ジュンク堂のコンピュータ書籍の棚には近づかなくなった。もうそこから得るものはないように思うからである。反対に西洋哲学や日本思想の棚からはめくるめく快感を感じられる。コンピューティングもプログラミングも学問ではない。歴史もないし展望もない。「哲学」という名と同じ階層に値する言葉が存在しない。50年以上蓄積があるのにこの程度である。これはもう根本土台が腐っているのだ。どうして学問にならないのか。優秀な人間がいないからだ。彼らはツァラトゥストラに出てくるヒルの脳髄の研究者みたいなものだ。

こんな記事も見かけた。ここにあげられている本こそがまさに今、人に必要な学問なのだ。
強くなりたい新大学生が本当に読むべき本100冊