アイコラの秘めた可能性

アイドルコラージュくらい知っていると思う。どこの誰だかわからない素人の裸の写真とアイドルの首から上をすげ替えて作り出す合成写真である。
アイドルの裸を見ることは出来ないから、せめて擬似的にでもという男の願望が作り出した発明だ。
しかし、最近はアイドルもずいぶんお安くなり、しばらく待っていれば勝手に脱いで写真集を出したり、それに味をしめてアダルトビデオに、さらに味をしめて海外配信の無修正ビデオに出演してくれるようになったため、アイコラ自体があまり需要がなくなってしまった。アダルトビデオに出演する素人のレベルが上がったという点も見逃せない。

ところで私は電車の通勤時間がもったいないと思っている。満員で本を広げることさえ出来ない。しかし耳だけは空いているので、何か討論番組や科学解説情報などをipodなどで聴けたらと思っている。
そこで有望なのが、宮台真司がやっているビデオニュースドットコムである。
いろいろなテーマで討論されており、これをipodに落とし込んで通勤時間に聴けば頭が良くなるに違いないと思っている。
月額500円くらいなので、さっそく入会しようと思ってサンプルビデオを見てみると、気になった点があった。この討論番組は、毎回出演者が決まっている。固定なのは宮台と無名のカメラマンで、毎回のテーマの専門家をゲストとして招く。ゲストはまあ仕方ないとして、宮台とこのカメラマン、ものすごく滑舌が悪い。映像で見ている分には絶えられるが、ipodで音だけ聴いていると、我慢ならない。大体男の声なんて朝から聴きたくない。
こいつらの声をすげ替えてくれないかと思った。女性の清らかな声で置き換えてくれれば、不満も解消され学習効果も高まるというものだ。
そもそもこいつらの討論番組くらいしか音声サービスの選択肢がないのが問題ではないか。もっといろいろな討論番組があり、若い女性ゲストばかり専門家を読んでくれれば、何の文句もない。しかし若い女性は頭が悪いやつばかりなので、討論なんて出来ない。これから何百年経とうと、若い女性が知性を備えることなどない。絶対に。
ネトラジというのが一部ではあり、若手女性声優の卵なんかが出演していたりするが、オタク系の話ばかりでクズだ。このインピーダンスミスマッチが解消されることが来るのだろうか。来ないだろう。

よく考えてみれば、ここで私が要求しているものは二つある。一つは若い女性の清純な声で、もう一つは専門的な知的な内容である。
この二つは、それぞれ別々に用意できるではないか。そもそも声優という仕事は、作家が書いたストーリーに声を当てはめていく作業である。必ずしも声優がストーリーを理解する必要はない。まさにドキュメントビューアーキテクチャが成り立つ。これはアイコラと同じ思想だ。

最近は声優も人気職業であり、声優を目指す若い女性が増えた。彼女らに知性はないが、声はある。
一方で、ブログで専門的な記事を書く男性ブロガーも増えた。彼らは不細工で声は汚いが、記事の内容は充分専門的である。
これはサービスにならないだろうか。

例えばタネンバウム先生。「オペレーティングシステム」とか「構造化コンピュータ構成」とか価値ある専門書をいくつも書いている。この本の内容の一部でも適当にまとめて若い女性が朗読してくれるのはどうだろうか。聴きたい。
javascriptとかmysqlとかhaskellとかのtipsを若い女性が教えてくれるのはどうだろうか。聴きたい。
政治の話とか世界情勢とかの話を若い女性が奏でてくれるのはどうだろうか。聴きたい。

そんなコンピュータ専門チャンネルが出来たなら、私は一ヶ月5000円までなら払ってもいい。
一つのテーマの話でも、若い女性の演奏者が変わるだけでまったく違う側面を発見できるかもしれない。ものすごく効果的な反復学習になる。まさにドキュメントとビューを分離できることのメリットだ。
しかもこの手法なら、若い女性の声優の卵でスキル的に充分なのだ。彼女らの不当労働環境の改善にもなる。
みんなもっと耳を活用すべきだ。何しろいつもフリーなのだから。しかし今はまだ、その土壌が出来ていない。もっと音声サービスコンテンツは増えるべきだ。