昼飯から寿司である

サラリーマンの最高の贅沢のひとつにランチに寿司を選択することがいえる。寿司だけに高い。これを食べられるのは働いている証しである。そのはずだが、店内のまばらな客はスポーツ新聞を広げて昼間から酒を傾ける用済みのような男性たちだけである。昨日も阿部がでかいのをかましたとか野球の話をして盛り上がっている。ここは日曜の朝の雀荘か?いや寿司屋である。私は働いているのだからとランチなどではなく単品で玉子を二個注文した。これだけでもう五百円になる。さすがに働いているだけのことはある。私は寿司屋に来る前に歯医者に行っていた。麻酔をした直後だったから口が思うように動かない。ちなみに私は玉子にはしょうゆをつける派である。玉子をなんとか咀嚼しようとしたが、口から下に落ちてしまった。しょうゆのたまりに直撃した。結果、しょうゆのたまりは飛び散った。ワイシャツにもろにかかった。それどころかあたりはしょうゆまみれになった。私は酒を飲んでいたわけでもスポーツ新聞に気をとられていたわけでもない。働いているのである。なのになんでだ。理不尽である。神様はサイコロを振らないとは私の好きな言葉である。私はしょう
ゆに浸かった玉子を食べ終わると、ランチを注文した。