投資ねえ

定期開催の会社の麻雀大会のあとは、朝までよその会社の社長さんたちと徹夜で賭け麻雀をするのがならわしになっている。東風戦のピンでウマが1-2でチップ500円だからほどよい大人レートである。あんまりやりすぎると印象が悪いので、勝ちすぎないようにはしているがいいお小遣い稼ぎの場である。ずいぶん前に朝までやったあと帰る途中によその社長さんと話しているとき、俺が「実家に毎回夜光バスで帰省するの面倒くさいんですよ。飛行機なら早いけど高くて無理です」というと、航空会社の株主になれば株主優待でお得だと言っていた。株というのは最低購入金額というのがあるらしく、1株100円でも1株から買えるわけじゃないらしい。あとから調べてみると、JALなんかは最低購入金額が10万ちょいくらいで、それでようやく年一回一枚だけ優待割引ゲットである。買った株の数に応じて割引券は増えるが、50万くらい投資しないと帰省は厳しそうな感じだった。金持ちの発想だなと思った。

一般に、素人が株に手を出すのは勝ち目がないとされている。素人には資金力も情報もない。なのにプロと同じ土俵で戦って勝てるわけがないという当然の理屈である。俺が素人の社長さんたちと麻雀するようなものだ。どうやっても俺の勝ちである。勝間和代とかいう流行のおばさんの書いた「お金は銀行に預けるな」という本にそう書いてあった。素人が手を出すなら投資信託にしろと。投資信託ならプロが運用してくれて10万とかよりもっと小刻みな単位で投資が出来るようだ。ちなみにうちの母親はだまされて投資信託にばあちゃんの貯金を突っ込んで例のサブプライムのときに100万以上損した。即効でやめさせたが手遅れだった。

「僕はガンと共に生きるために医者になった」の今は亡き著者も株について一言書いており、ギャンブルと一緒で胴元が設けるだけで素人は勝てないとあった。結局よくてとんとんだよと。その人はyahoo株でうはうはになったが、長い目で計算してみると結局とんとんだったらしい。むなしい話だ。ちなみに麻雀もプロ級の腕でよくてとんとんである。利益を出し続けるにはイカサマをするしかない。

株自体は勝ち目がなさそうだが、それにまつわる知識くらいは持っておきたいので、授業料だと思って投資をしてみるのも悪くないとは前々から思っていた。どうせ買うならグリーとかどうやっても勝てそうな銘柄にしとくかと最低購入金額を調べてみると49万5000円であった。貯金が今ようやく50万に回復したところである。ドワンゴはどうかとみると1株から買えるようだが1株20万である。ちなみに麻雀は安い店なら5000円からはじめられる。堀江被告は「新資本論」でライブドアの株を分割しまくったのは貧乏素人でも買いやすくするためだと書いてあった。株をもっと安くして身近にしたかった的な。確かに高すぎる。

とりあえず妻に貯金を俺に託してみないかともちかけてみることにしよう。堀江被告も年収300万がちまちま数十万貯金したところで何になるかといっているし。