岡村靖幸について

彼は薬やって実刑になっちゃったけど偉大なミュージシャンだと思う。彼ほどの非モテソングは見たことも聞いたこともない。ここ数年というかもっと彼はほとんど活動してこなかったけど確実に薬の影響だろうな。前元ミュージシャンの麻薬中毒者で今は麻薬中毒者更生施設職員として働いているゲストが言ってたけど、薬やると自分の能力が何倍にもなるんだって、彼は曲作りに詰まるたんびに薬吸ってハイになって、そうすると音符が目に見え出すんだそうだ。色のついた風みたいなのが流れててそこを音符が流れていくんだと、それを写すだけですごい曲ができるんだそうだ。でさ、実は曲なんてちっともできていないんだなこれが。彼が見たのは単なる幻想だったわけだ。でも幻想だとしてもその間彼は一流の作曲家になれてたわけで、その快楽を持続させるためにさらに薬に落ちて行くしかなかったんだろうな。しかし岡村靖幸は偉大なミュージシャンであるからして、少なくとも曲作りに詰まるなんてことはありえない。彼が麻薬に吸い寄せられたのは、音楽以外の理由であることは明白だ。僕はとっくに察しがついていたが、それは女だと思う。彼の曲の歌詞を注意深く読んでみれば、彼が女性に対して抱く異常ともいえる感情が見え隠れしている。彼はハンサムだしダンスも歌もめちゃくちゃうまかったし尾崎豊とダチだったから、少なくともベッドを共にする女性にはことかかなかっただろう。でも、肉体じゃないんだよなぁ。肉欲なんていくら鎮めたところで、肝心なものはちっとも変化してくれやしないんだよな。非モテが風俗で童貞捨てたって一時の気の迷いでものすごくハイになってまるで全能になった気分に陥るが、数日すると夢が覚めてひどい現実で以前以上に追い詰められるという構図と似ている。そういや尾崎豊も薬で死んだんだっけか。僕ももうちょっと追い詰められたら、薬に手をだしてみるのもいいかもしれない。この孤独から一時でも離れられるなら、それも構わないとも思う。薬やって脳みそめちゃめちゃになっちゃったら、幸せと引き換えにプログラミングはできなくなるなぁ。でもいいかもしれない。