aj,飲みに行きませんか?

突然であれなんだけど、23日の天皇誕生日なんかいかがですか?いや、その、妻にさっき話をしたんだよ。「1月で仕事やめてアメリカへ行く。」って。実はついこの間カナダに留学してた友人が帰国してて、そいつと今日会って、アメリカ行きたいんだけどどうやればいいの?って聞いたら、アメリカは銃社会だから不安だったら、別にオーストラリアでもカナダでもいいんじゃないってことだった。ワーキングビザがあれば仕事もできるだろうし、学生ビザしかとったことないから詳しくは知らないって言ってたが。日本人のコミュニティだって現地にあるし、ネットで探せば日本人を受け入れてくれるホームステイ先なんていくらでもあって、一月7万くらいでいけるんじゃないってことだった。ちゃんと飯もついてるよとのことだった。リーディングが少々しかできないんだけどと英語のスキルのことを言ったら、一年や二年でどうこうなるものじゃないよって笑われた。一年がんばればTOEICで900点は取れるかもしれないけどそれで英語ができるようになるかというとそんなことはないと。お金どれくらいあるの?と聞かれたから、100万ちょっと貯金があるって言ったら、それじゃちょっと厳しいとのことだった。語学学校経由で向こうに行けば、ステイ先にしろ安全なところを紹介してくれるらしいけど、お金的には負担増だと。50万くらいは最低かかるし、そうすると残り50万じゃあね、ということだった。日本人コミュニティで暮らすにしても、結局その輪で閉じちゃうからスキルあげたいんならどうかと思うとかも言ってたような気がする。そいつの行ってたカナダは、治安もまったく問題なく、日本よりも部分的には暮らしやすいとのことだった。最終的にはI Love JAPANとか言ってたが。で、そいつと新宿で別れて、妻に話があるってメールして、帰宅して、俺アメリカへ行きます、って言ったら、なんか妻がキレぎみになって、いろいろと言葉の暴力を受けた。
俺「一月でプロジェクトが終わりだからちょうどいいんだよ。途中じゃ抜けられないじゃん。」
妻「何がしたいの?」
俺「向こうで仕事を探す。」
妻「探すって何かつてがあるの?」
俺「いや、何もない。」
妻「お金どうするの?私は自分で働くし貯金もあるから大丈夫だけど君に仕送りなんてできないよ。」
俺「まあ、早く仕事を見つけて、その」
妻「英語だって全然勉強している気配がないじゃない。以前買った英語の勉強の本だって結局読まないで放置してるから私が読んでるくらいだし。」
俺「いや、英語は技術書でけっこう読んでるよ。」
妻「意味がわからない。基礎的な会話もできないんじゃどうしようもないでしょ。何がしたいの?」
俺「英語ができるようになりたいんだよ。」
妻「私の周りにも英語できる人は何人かいるけどみんな外国へ行ってたかっていったらそうでもないよ。独学でがんばってる人も多いよ。」
俺「でも、やっぱりそういう環境に身をおかないと、身につかないじゃん。語学ってさ。」
妻「それに、留学した子もいるけど、ちゃんとそれまでに自分で準備はちゃんとやってたよ。大体君私より英語できないでしょ。」
俺「できないから行くんだよ。」
妻「日本にいてもうすることはないの?全部やりきったといえるの?他にすることはたくさんあるんじゃないの?」
俺「それはそうだよ。いくらでもあるよ。でももう俺も25だし、30になったらもうできないでしょ、そういうの。」
妻「歳は関係ないでしょ。30になってもやってる人はいくらでもいるよ。」
俺「それはそうかもしんないけど」
妻「飛びすぎじゃないの?普通はちゃんと積み重ねてやるもんでしょ。君のは話が飛んでる。」
俺「そういうの苦手なんだよ。」
妻「とにかく、君が転職したいとか起業したいっていうんなら協力もする。でもアメリカへ行くんだったら、私はもう付き合えない。心配で耐えられない。そのときは実家に帰って君のことは忘れる。」
妻「大体なんでそういう話になるの?」
俺「いや、ajのところで働きたいんだけど、今の僕じゃちょっとあれかなと思って、もっと活躍のできるようにならないと。」
妻「なにそれ。」
俺「いや、俺は結構優秀だと思うけど、それは周りに比べたらって話で、その。」
妻「そんなこといってるけど君ajには会ったの?」
俺「いや、会ったことはないよ。」
妻「会ったこともないんじゃどんな人かもわからないじゃない。どういう会社で、どういう仕事してるとか、そういう情報くらい持ってないと駄目なんじゃない。」
俺「いや、でもなんか怖いんだよ。」
妻「向こうだって君の事を知らないだろうし、君だってなんかajを理想みたいに思ってるみたいだけど、実際会ってみないとわからないじゃない。」
俺「そうなんだけど、だから、なんか怖いんだよ。駄目だったら終わりじゃん。その、目標なんだよ。」
妻「わけがわからない。結局君は、ajを理想化してのぼせてるだけじゃないの?大体アメリカへ行くとか、ちょっと環境を変えたいとかそのくらいの理由でしょ。」
妻「だいたい君は向いてないと思うんだよ。変わったことをするの。」
妻「見てて思ったんだけど、君はほそぼそと生きてくのが性に合ってると思うのよ。公務員じゃないけど公務員みたいに安定したレールの上に乗ってるのが合ってる気がする。」
妻「新しいものにどんどん向かって行くとか、そういうタイプじゃない。それが悪いって言ってるんじゃないよ。タイプじゃないってこと。」
妻「でもなんか夢は大きいみたいだから、それでややこしくなってる。」
俺「うーん。」
妻「一回会って見たら?それからでしょ?」
妻「君も一応社会人になったんだから、ボーナス入ったから飲みに行きましょうでいいんじゃないの?」
妻「それで話してみて、正直に雇ってくださいって言ってみて、駄目だったら、何が足りないのか教えてもらって、それをできるようにがんばればいいんじゃないの?」
俺「でもなかなかトライアンドエラーは難しいよ。」
妻「だからアメリカへ行くのは意味がわからない。無駄な回り道な気がする。」
妻「こういうのは早いほうがいいよ。時間が経てば経つほど難しくなってくるよ。」
妻「そんなところでためらってるがわからない。気持ちはわからないでもないけど。」
俺「ちょっとドア閉めてくれるかな?いろいろ考えてみるよ。」
妻「しばらく考えてみるといいよ。」
で、考えてみたんだが、今日歯医者で抜いた親知らずのところがズキズキ痛みを増すばかりで進捗はない。今の心境をいうなら、大好きなあの子に告白しようかどうしようかという感じだろうか。妻にプロポーズしたときはこんなに緊張はしなかったな。ちなみにプロポーズした理由は、あのとき俺と妻はコタツに入っていて、俺が不意にオナラをして、妻がくさいと言っておどけながらコタツから抜け出して、それを見て俺は、なぜだかわからないけどこの人とだったらうまくやってけそうな気がして、そのままプロポーズをしたというわけだ。オナラからプロポーズなんてしりとり的にもつながりはないが、なぜかそうなった。結局、俺はこれまで、行き当たりばったりで、運任せで無責任で、なるようになれとタクトを振ったり転がしたりしていたわけで、肝心なところではいつもしり込みしてうつむいてきたわけだが、しり込みだけはやめなければならないと思う。夜空を見上げ続けなければ流れ星を見ることもないわけだ。たとえ一時の瞬きであろうと、俺はそれに祈りをささげなければならない。逃げてはいけない。俺は東京に来て、プログラマになった。Symbianで一年、Linuxで一年、携帯電話のアプリとミドルの開発をやった。トータル6機種の開発に携わった。aj,大好きだ。友達から初めて下さい。お願いします!