言葉はここにある

今日のログから

朝、ancoさんと会った。カプセルホテルを出て、空を見上げて、青空なのに不満を感じてなんとなく右へ歩き出して、それっぽい女の人を探して、横断歩道の向こう側に一人立ってる人がいて、おいおいまさかあれかよとため息をついた。すごく美人だったから。そういう人と話すのは機会がほぼないにしろ大苦手だ。で、適当に歩いて喫茶店に入った。オレンジジュースとオレンジジュースのLとオレンジジュースのsと、プレミアムチーズケーキとメロンデニッシュを奢ってもらった。彼女がこんなブログ読んでる理由とか、Rさんからの伝言だとか、ちょっとだけ話した。僕は彼女に会う前に、ちょっとだけ人格を変えて接しようともくろんでいて、最初はちょっとクールめな男を演じていたが、一瞬でメッキがはげていつものずぼらな退屈野郎だった。わざわざ会いに来てくれたのに甲斐性なしですまんな。「春からは一緒に社会人かと思ってた」とか「スーパープログラマになったら合コンに誘おうと思ってた」とか言われたけど、僕の意思よりも石よりもカチカチな帰宅精神はたじろいだりしない。彼女がスイカの1160円分のカードをくれた。彼女は僕のブログを最初から読んでくれていたらしくて、それなのに失恋の痛手で息も絶え絶えな僕にキスのひとつもしてくれなかった。なんて冷たい女なんだ。駅まで一緒に歩いてたけど、僕は途中で財布の中に500円玉が数枚残ってるのに気づいて、ちょうど駅前マーチャオが近いので、そこへ行くといって別れた。麻雀の世界にはこんな格言がある「迷ったとき、答えは牌が教えてくれる」。だから僕は麻雀が打ちたかった。でも、店の前で気付いた。雀荘では預かり金というのがあって、最低3000円は店に見せなきゃならない。安いレートなら2500円あれば大丈夫だが、僕の所持金は2000とちょっとだった。手持ち無沙汰になって、僕はすぐそばのネカフェに入って、麻雀漫画を読んで、だらだら過ごした。自分やRさんやajのくそ野郎のブログを読んで、苛立ったり悲しんだり放心したり。俺は雑魚だから、一人で生きられるとは思えなかった。東京で一人暮らしして仕事してなんて、到底不可能なんだ。ことりさんの言うように、寂しがりすぎるきらいがある。どうなんだろう。今の俺がまた専門書を開いて、プログラミングに打ち込める日が来るのだろうか?今は無理だ。字なんか終えない。こうして記事を書いている間も、涙をこらえるのにリソースを割かなくちゃならない。おっと、もうあと1時間くらいしかこのネカフェにはいられない。金があと1011円しかないからだ。で、僕はancoさんと別れて、ネカフェを出た後、ネカフェで調べたいくつかの電話番号に電話した。ネカフェで20分だけ200円払って携帯を充電できた。とりあえずここでいったんアップしとく。いつ消えるかわからないから。


まずネカフェで住み込み可能で未経験可学歴不問の会社二つに応募シートに記入して送信した。しかし今のところ連絡は来ていない。何しろそういうの初めてで自己アピールだとかの書き方もさっぱりだった。次に日払いの仕事二つの採用担当の電話番号をメモっておいた。もう金が厳しいからネカフェを出て、外でかけてみた。一つめはフリーダイヤルで、少しお得だった。いろいろ聞いてみると、最初に登録説明会というやつに出て、そこでいろいろ審査を受けて、後日仕事につくという形だそうだ。最短でも仕事につけるまでに一週間はかかると言われた。これは無理だ。1000円くらいしか残ってないのに一週間もつわけがない。もう冬なんだ。路上生活なんてしたら死のリスクが高すぎる。そこでまたため息、なんでさっさと田舎に帰らないのか、まだうじうじ何かしようとしている自分が本当に情けなくなった。次にかけたところは次の日からでも仕事ができそうな感じだった。浅草橋に事務所があるようなので、そこへ向かうことにした。駅からすぐだそうだ。住所ないけどいいですか?と聞いたら、とりあえず免許証とハンコがあればいいようだ。ハンコは百円ショップで買えばいいと言われた。僕は駅で場所を聞き、ペペという百円ショップでハンコを手に入れた。駅の路線図の中から浅草橋を見つけるのにえらい苦労した。なんとか見つけてそこへ向かった。考え事してたら乗り過ごしていちいち戻って、ようやく到着。移動中にRさんから電話がかかってきたがタタッ切った。聞きたくなかったし、話したくもなかった。そして電源を切った。駅を出て事務所に連絡を入れるために電源を入れたら、また電話がなった。でも表示が普通の数字の羅列だった。彼女からの電話はいつも非通知だったから、それに出てしまった。無理やりテンションをあげてハイハイなんて出たら、Rさんの声がしてしょげた。で、まぁいろいろ話した。案の定、僕はみじめなのわかっててまだ好きだなんてほざいちまった。しまいには付き合ってくださいなんて言ってて、マンションの影で携帯握って必死になってた。だから出たくなかった。俺は将来すごい男になりますからなんて意味のわからないことまで言い出して、頭の中でいろいろな感情がぐるぐる回って、でもだめだった。話してる途中に携帯の電池は切れて。少し立ち止まってまた考え事して、そして事務所へ駅についたと連絡入れようとして、携帯切れてるの気付いて、電話ボックスを探すはめになった。駅の出口のところにちょうどあって、でも財布の中には百円玉しかなくて、なくなくそれ使って電話して、場所を聞いてそこへ向かった。ついてみるとラフな格好をした兄ちゃんがいて、プライバシーうんぬん個人情報うんぬんの紙を読まされた。つぎに登録用紙を持ってこられた。なんだよこれ、派遣みたいなもんじゃん。仕事はおもに三つあって、コピー機とかの配送のお手伝いとか工場内でのパッキングとかあとはなんだっけ、忘れた。でハンコ押すときになって、どうも買ったハンコが銀行口座とか作るときには使えないやつだったらしく、三文判の方を買ってこいと言われた。そういや百円ショップで判子が二種類あったっけ。そこ給料は日払いなんだけど、なぜか一部しか現金でもらえなくて、残りは口座に振り込むという形なんだそうだ。郵貯は使えないそうだ。俺はもう銀行のキャッシュカードちょんぎっちゃったからどうしようもない。カードは使用停止申し込んだから、再発効には俺がいなくちゃだめで、しかし田舎へ帰るわけにはいかない。あと、住所もしばらくはいいけど、はやいとこなんとかしてと言われた。こっちではどうしてんの?と聞かれたから、友人のところに世話になってるとうそをついた。そしたら友人の住所と電話番号を聞かれた。携帯の中にはいってるけど電池切れてると言い逃れ。電池切れてるのはほんとだが。これからauショップで充電してくると言ってそこをあとにした。口座番号とかも教えなくちゃいけなかったけど、家に電話しても母親留守でわからなかった。通りに出てオタク風女二人組みにauショップの場所を聞くと、この辺は知らない。アキバにいけば?と言われた。仕方なくアキバへ向かった。ちなみに移動は全部ancoさんにもらったスイカのカードでまかなえた。いちいち切符買わなくていいから楽だ。


ああ、もう時間がないな。で、アキバですぐにauショップを発見して、充電を頼んで、駅前の路上に外人たちのグループの隣に腰掛けて道行く人たちを見てた。これからの人生を思うと暗澹とせざるをえなかった。このあたりから、旅をしたことを後悔しはじめていた。でももう引き下がれはしない。名前も顔写真も公開して、いまさら逃げる場所などない。リュックをあけたら何日か前に買ったままだったチョコパンとつぶつぶオレンジがあって、それをぱくつきながらまた考え事。でもおれは回転寿司男だから、思考だってずっとループだった。どんなループかは、簡単に想像できるだろ。で、なぜか警察へ行って、職安の場所を聞いた。上野にまで行かなくちゃならないみたいで、しぶしぶ駅へ戻った。上野へつくと、出口に若者向けジョブペーパーがあって、それを眺めていたらいくらでも即金即日の仕事が書いてあった。クロネコヤマトとかね。でも大半がウェイターとか販売員とか、皮膚さらして客を相手にする仕事で、俺にはできそうもなかった。多分これは一生乗り越えられない。新宿のペッパーランチにも、ペペにも、ペッパーには男、ペペには女のアトピーの人がいた。しかも両方とも俺よりも症状が進んでる。でも関係ない。俺にはできない。きっとあいつらには、そうできるだけの理由があるんだ。俺にはない。そして、アキバへ戻ってまだ一時間しか充電できてないのに携帯回収して、そして実家へ帰ろうと思った。実はRさんの前に辞書さんから電話があって、そこでは、俺はまだ帰りませんよなんて言ってたけど、やっぱり帰ることにした。山手線で東京へ向かい、東京駅で新幹線乗り場へ行き、駅長に便宜乗車の依頼をして、でもすでに今日は列車がないことが判明して、帰れなかった。便宜乗車の手続きとるときに駅員たちしか入れないコントロールルームみたいなとこに通されて、そこにいた駅員たちに「東京とかだと飛び込む人多いんすよね?」と聞くと、「全然いないよ」と言われた。万が一飛び込んでも、ちゃんと列車が止まるようになってるって。地下鉄の方は知らないらしい。ちょっとしたくだらない好奇心。で、飛び込んだ際に、飛び込んだ人間の遺族に賠償請求がいくってほんとですか?と聞くと、ほんとだそうだ。止まった列車の代わりを用意しなくちゃならなくて、その代わりの列車の代金は全部JRもちだから、その分がまず請求されて、さらに止まったことによって発生した人件費とかいろいろかかるそうだ。ってこんなこと書いてる場合じゃねぇな。


もう一時間経っちまった。案外タイプするのも時間かかるもんだな。で、帰れなかった俺はとりあえず明日の列車の時間を聞いて、東京駅を出て、新宿に戻ってきた。東京じゃマクドで朝を迎える女子高生がたくさんなんて話を聞いてたので、新宿西口前のマクドの時間を確認してみたら、23:30には閉まってしまうようだ。朝までどうやって過ごそうか考えて、事務所の方へ電話した。とりあえず明日の朝7時に事務所へ来てくれといわれた。一応仕事は用意してもらえたようだ。新宿へきといてよかった。実は雀荘に靴を忘れてた。今はいてるのはドンキホーテで買った安いスリッパだ。いつもの靴は臭くてはけない。でも仕事は重いコピー機をもたなくちゃだめみたいなんで、明日はこれでいくしかないな。でも笑える。俺が一番苦手な肉体労働が一番最初の仕事だなんてな。事務所で説明受けてるとき、そういう重いの持つ仕事大丈夫ですか?と聞かれたが、俺は無理なのを承知で「ええ、大丈夫です」なんて答えちまった。ちなみに俺は高校の体力測定で、握力両方27で、背筋は47しか出なかった。無理に決まってるだろうが。でも仕方がない。情報収集する金ももう残っていない。今からじゃフリーペーパーの仕事に応募してももう間に合わないだろう。で、この記事を書くためにいきつけのネカフェにきた。辞書さんに俺と関係者のページをwgetしといてと依頼して、友人にプライドを捨てて今日とめてくれとお願いして、でも前とまった部屋は使えないそうだ。今日は友人のルームメイトの女どもがそこで鍋パーティーなんだと。俺は友人の暖房のない部屋で寝なきゃいけないみたいだ。でもありがとう。サル、お前には世話になりっぱなしだな。ずるずるいついたりしないから安心してくれ。今日だけだ。明日金が入ったら、あとはネカフェで夜は過ごすことにする。このネカフェトイレしょぼいし、シャワーもないし、イスも固いしうしろに倒してベッドにならないけど、まぁ旅のおかげでこんなところでも余裕で寝られるようになった。とりあえずログはここまで。